英語話者と日本人では、世界の見え方が違う
英語と日本語を比較してみましょう。
英語話者は、まず
「誰が」「どうする」を立てます。
いわゆるS(主語)、V(動詞)です。
日本語話者は、最初に、
「状況・状態」を話そうとします。
| お腹すいた | I’m hungry. |
| 雨だね | It’s raining. |
| うるさいなあ | They’re being noisy. |
「うるさいなあ」と言いたいのに、「彼ら」(They’re)が先に頭に浮かびますか?
浮かびませんよね。
「うるさいなあ」と言いたいなら、「うるさいなあ」が先に浮かびます。当たり前です。
ところが、英語話者は、「彼ら」(They’re)が先に浮かぶのです。
これが、日本人が、英語をなかなか話すことができない理由の一つです。
日本人は、まず、「うるさいなあ」が浮かぶ。
それから、「主語が必要」と考える。
「主語はThey。では、動詞はare」と考える。
それから、やっと発話です。
これが、よく言われる、「日本人は、文章を全部組み立ててから話そうとする」の正体です。
世界を認識するスタイルが違う、と言っていいでしょう。
無意識の領域に潜む、根深い問題なのです。
克服には、時間がかかります。
英語は、情報を後ろに足していく
英語は、SVを繰り返し、その後ろに情報を追加していく、シンプルな構造をしています。
たとえば、下記は、”He walked”というSVの後ろに、情報が追加されています。
| He walked through the corridor. | 前置詞句「どこを」 |
| He walked with great care. | 副詞句「どんな様子で」 |
| He walked, exhausted from the match. | 過去分詞「どんな状態で」 |
| He walked with his hands shaking. | with O C(能動)「どんな状況で」 |
追加情報はつなげて、He walked through the corridor with great care, completely exhausted…と続けることができます。
英語話者は、このような文を聞くと、情報が次々に追加されていくことによって、より鮮やかに情景が描き出されていくように感じます。
実に簡単で、シンプルです。
ところが、日本人は、ついていけない。
いわゆる、「長文になるとついていけなくなる」問題です。
日本語と構造が根本的に違うため、途中から、こんがらがってしまうのです。
解決は「英語話者を模倣する」
上記は、英語話者の思考の流れそのものです。
つまり、まずSVを先に立て、「どこを」「どんな様子で」を順番に考えていきます。
要は、これを真似すればいいわけです。
英語は、本来、とてもシンプル。
日本語で考えるから、ややこしくなる。
英語を、英語の語順で、英語のまま理解する。
英語話者の思考の流れで、発話する。
これでいいのです。
とは言え、言うは易く行うは難し。
日本人にとっては、世界の見方を変えろ、と言われているに等しい。
前の記事で申し上げたように、英語を学ぶということは、「英語話者が英語を生成する、その方法を模倣する」こと。
模倣につなげるため、聴き、読み、英語話者が英語を生み出す行為を、追体験していくようにしましょう。
<行動>
・英語の語順で、英語のまま理解する。
・SVで始まる、英語生成法を体得していく。
では、どのくらい体験すればいいのでしょうか。
猛特訓が必要なのでしょうか。
いいえ、常識的な範囲で大丈夫です。
次は、「英語はどれくらいやれば身につくのか」について、お話ししたいと思います。

